今プレスリリースが面白い。プレスリリースとは?


就活に、業界動向研究に! 今、プレスリリースが面白い

JPubbにようこそ!JPubbは日本企業が発表したプレスリリースを集約し横断的に読めるようにしたサイトです。ところで「プレスリリース」とは何でしょう?

たとえば皆さんが日々触れるニュースはマスコミの報道が一般的です。これに対しプレスリリースは「企業側が言っていること」がわかるニュースです。マスコミの報道内容とプレスリリースの内容は、実は、必ずしも同じではありません。またどちらが必ず正しいと言い切れるものでもありません。

マスコミのニュースとあわせて、プレスリリースにも触れることで、日本の産業・企業の動きをもっともっと多面的に知ることができるでしょう。

そう、だから、プレスリリースは面白い!のです。

プレスリリースを有意義に読んでいただくために、プレスリリースとは何かについてまとめました。

プレスリリースはマスコミへの公式発表資料

「プレスリリース」とは企業などが新製品や業務提携などの新たな動きを、マスコミに発表するための公式文書のことです。マスコミはプレスリリースによって新鮮なネタ(題材)を企業から受け取り、関心があるものを記事としてまとめ、読者に提供します。「プレス」とはマスコミ・報道関係者、「リリース」とは「公開する」ことを意味します。

プレスリリースは、一般に、企業の広報担当者からFAX・電子メール・バイク便・郵送または記者クラブへの資料配布等によって、複数の担当記者の手元に同時に届けられます。同じ内容のニュースがいろいろな新聞などでほぼ同時に掲載されるのは、このためです。

「企業側はどのように説明しているのか」がわかるのがプレスリリース

マスコミは大きな影響力を持つため、企業の広報担当者は、できるだけ多くの新聞、雑誌、テレビ、ウェブニュースなどに、しかもできるだけ「企業側が意図したストーリーで」取り上げてもらうため、最新の注意を払いながらプレスリリースの文面を作成します。マスコミの注意を引きやすい旬なテーマや社会的なインパクトに関連付けてみたり、「世界初」「世界一」と言えるポイントを探してみたりと戦略を考えます。また、社内の関連部署からいかに有用な情報を引き出すか、これも広報担当者の腕にかかっています。

プレスリリースは基本的に「企業がどのようにマスコミに報じてもらいたいか」という切り口で書かれたニュースであり、「企業側はどのように説明しているか」がわかるニュースなのです。

マスコミの報道とプレスリリースの内容が同じとは限らない

プレスリリースをもとに記者が記事化するケースは珍しくありませんが、その内容はプレスリリースと同じとは限りません。記者は独自のルートでその企業あるいは第三者から追加情報や関連情報を入手し、独自の解釈を加えます。記者はまた、担当する媒体の読者層の関心事に合わせることも忘れません。例えば同じ携帯電話の新製品であっても、テレビの報道と通信業界誌の記事とでは切り口が異なります。記者によって各題材への注目ポイントや視点、理解度はさまざまです。このため、プレスリリースをもとにしていても記事になった時点で内容が変わるケースがあるのです。企業側からすれば全く想定外の記事になっていた、ということも珍しいことではありません。

マスコミの報道とプレスリリース、どちらが正しい?

企業側の説明であるプレスリリースは、企業にとって都合の良いストーリーになっているかもしれませんし、そうでないかもしれません。また、企業が新しい市場や文化を創造する領域に挑んでいる会社は、まだ新しいその領域について記者が正しく理解していないという認識がある場合、そのような認識を正そうとする内容(ファクト・データ・解説など)をプレスリリースに盛り込んでいるかもしれません。

一方、マスコミの報道は、企業側の説明の段階ではオブラートに包まれていそうなところを暴き核心に迫るものもあるかもしれませんし、あるいはそのつもりが記者の単なる思い込みによる暴走にすぎないかもしれません。また、読者の認識レベルを考慮しわかりやすい記事になるかもしれませんし、逆に、読者の関心を引こうとするあまり本質から逸れているかもしれません。

いずれにしても、マスコミの報道とプレスリリースは、それぞれに特徴があり興味深く、またどちらが必ず正しいと言えるものではありません。

だから今、プレスリリースが面白い

プレスリリースはかつてはFAXやバイク便などで企業からマスコミに届けられていました。このため、直接一般の皆さんの目に触れることはあまりありませんでした。しかし今やインターネットの普及により、企業の公式サイトやJPubbのようなリリース掲載サイト等で公開され、誰でも読めるようになりました。

広報の現場では上で述べてきたような攻防戦が常時繰り広げられています。企業の立ち位置、マスコミの立ち位置を理解したうえで、両者のニュースに触れることで、真実により近づくことができるでしょう。だからプレスリリースは面白いのです。


プレスリリースの作成を担当するのは「広報部」

企業内でプレスリリースの作成を担当しているのは「広報部」という部署です。企業がマスコミに対して行う様々な情報提供活動を「広報」といいます。

広報は、企業がメッセージを伝えたいターゲット層に対する戦略的なメッセージづくりと、そのメッセージを伝えていくにふさわしいメディアや記者の絞込みとリスト作成に始まり、記者発表会、役員インタビュー、施設見学会、懇談会、製品の貸し出し、資料配布など、いろいろな活動を組み合わせて行います。

広報活動は、企業が新製品などを出したときにできるだけ多くとりあげてもらうことも目的ですが、日頃から企業の考え方や特徴などについて記者に理解を深めておいてもらうことで、企業がアピールしたいイメージでの記事掲載、誤解の無い形での記事掲載を継続的に計っていくためのものでもあります。

プレスリリースはこれら広報活動の一部です。広い意味では会場に記者を招待して行う記者発表会などを含めることもありますが、一般的には、マスコミ宛に配布する公式文書のことをいいます。特に決まった書き方の形式はありませんが、一般的にはA4用紙1~2枚程度の概要説明に、必要に応じて詳細説明や、画像、最近では動画などを添付して作成します。

記事としてとりあげられるプレスリリース、ゴミ箱に行くプレスリリース

マスコミには毎日山ほどのプレスリリースが様々な企業から届きます。マスコミは、受け取ったプレスリリースの内容に関心を持つと、追加情報を問い合わせたり、取材をするなどして、記事などの形でとりあげます。多くのマスコミが関心を持てば一度に複数のメディアにとりあげられ、企業や製品の認知度や知名度が一気に高まることもあります。

しかし一方で、新聞にせよ雑誌にせよすべてのプレスリリースを記事にすることはできません。スペースも記者の数も限られています。また、特定の読者層を想定している媒体はそれら読者層の目線に合わせて題材を絞り込む必要もあります。このため、すべてのプレスリリースが記事化されるわけではなく、多くのプレスリリースがゴミ箱行きとなるのです。

記事化されるかゴミ箱行きか、それは発表される題材の本来の価値(これを広報の世界では「ニュースバリュー」と呼ぶ)によるところもあります。しかし、その題材の価値を最大限、記者にアピールし認めさせるのが広報担当者の役目と言えます。企業の広報担当者であれば記事掲載チャンスを最大化するための基本テクニックはひととおり心得ていますが、最後はセンスが大きく物を言います。例えば、難しいハイテク機器の場合、技術的な仕様だけしか書かれていないと掲載されても限られたメディアのみの可能性が高いですが、その機器の社会的なインパクト、それによって人々の生活がどのように変革されるかといったところまで説得力のあるデータとともに落とし込めれば、その機器の対象顧客層の意思決定者が読む経済メディアや、将来の人材候補者が読む一般メディアにまで掲載される可能性が広がります。

また、プレスリリースの記事化において、知名度が高い会社のほうが有利であることは否定できません。なぜなら知名度がある会社のほうが読者に受け入れられやすいからです。しかし、知名度がある会社であっても、すべてのプレスリリースが記事化されているわけではありません。逆に、知名度が低い会社でもアイディア次第、プレスリリースの書き方次第で、マスコミに取り上げられ一気に人々の注目を集めるケースはいくらでもあります。

(※知名度が高い会社が掲載されやすい別の理由としては、知名度が高い会社は広報室や役員が継続的に記者と密接な情報交換をしており会社の考え方や方向性が記者に理解されているケースが多いため、プレスリリースを受け取ったときに記者が記事を書きやすい、ということもあります。実際は、日ごろ記者と何の接点も無い会社が、1本のプレスリリースを送るだけで即記事掲載となる可能性は、例外はありますが、基本的に低いと思われます。)

「広報」と「広告」の違い

ところで「広報」はよく「広告」と比較されたり混同されたりしますが、「広報」と「広告」は異なるものです。

一般的に最もよく知られる宣伝手法である「広告」は、テレビや新聞などのメディアの特定のスペースを買い取る手法です。対象メディアの読者/視聴者属性、発行部数/視聴率などに応じて比較的高額な掲載料を徴収されますが、企業にとって、掲載日やメッセージをあらかじめ決めておくことができるというメリットがあります。

一方「広報」では、記者が記事を書いてメディアに掲載するために企業が掲載料を負担する必要はありません。しかし広報では、記者が書く内容は記者にゆだねられており、いつどのような内容の記事が掲載されるかは企業のコントロール外にあります。企業にできることは、記者に正しく理解してもらい良い記事を書いてもらえるよう、プレスリリースの書き方を工夫したり、記者に独自に接触しフォローアップすることなどであり、広報部の重要な役目です。

発表の内容や目的にもよりますが、広報活動を通じて記事として掲載された情報の方が、広告よりも一般的に読者の信用を得やすいことも、広報の強みとされています。

インターネットによるプレスリリース革命

プレスリリースを取り巻く環境は、インターネットの普及により大きく変化しています。「プレスリリース」という言葉はかつては一般にはほとんど知られない言葉でした。なぜならプレスリリースは基本的に企業の広報部とマスコミの間でのみ、やりとりされるものであったからです。

しかし最近の状況は異なります。企業はマスコミに配布したプレスリリースを公式サイトに掲載します。また、プレスリリース掲載サイトも増えました。プレスリリースは、それらのサイトを直接訪れる人、検索エンジンから訪れる人など、広く不特定多数の読者の目に触れるようになりました。もはやマスコミだけが目にするものではありません。それらはさらに、ブログ、SNS、twitter、ソーシャルブックマーク、RSSリーダーなどで共有されたり、コメントされるようになりました。

例えばJPubbでは、一般の誰もが、プレスリリースを、企業別、業種別、都道府県別、上場区分別、キーワード別、掲載年月によって、一覧・検索できるようになっています。インターネットには掲載期間の制約もありません。新聞や雑誌などと異なり、ネットに一度掲載されれば忘れ去られることなくいつでも誰からでもアクセスされるチャンスがあります。プレスリリースはとても開かれた環境のもとに置かれるようになったと言えます。

これまでプレスリリースは、広報担当者の執筆や社内調整の努力も空しく、マスコミのゴミ箱に入れられてしまえばそれでおしまいでした。しかしこれからはそうではありません。マスコミのゴミ箱に行ってしまったプレスリリースがインターネットでブレイクするかもしれません。

JPubbは、日本の産業をリードする企業群のプレスリリースをインターネットに集約・蓄積・整理することで企業情報の宝庫とし有効活用を促していこうと考えています。

「プレスリリース」と「ニュースリリース」の違いとは

ところで最近「ニュースリリース」という言葉もよく耳にするようになりましたが「プレスリリース」との違いは何でしょうか。かつては「ニュースリリース」は「プレスリリース」と基本的に同じ意味として使われていました。最近の傾向としては、「プレスリリース」はその名の通り"マスコミ向け"の発表資料であることは変わりはありませんが、「ニュースリリース」はケースバイケースで若干異なった意味で用いられますので(以下ケース(1)~(3)参照)、その場に応じて判断してください。

ケース(1) 「プレスリリース」(=マスコミ向け発表資料)と同義に使われるケース
ケース(2) 形式的には「プレスリリース」(=マスコミ向け発表資料)であるが、(ウェブなどに掲載するため)対象読者として一般読者を含む幅広い層を意識するため、あえて「ニュースリリース」と呼ぶケース
ケース(3) 「新着情報」と同義に使われるケース(特にマスコミ向けの発表資料ではない)

ここで注意したいのは上の「ケース(2)」です。この場合、マスコミ掲載を狙うためのプレスリリースを一般読者の閲覧用に使いまわす考え方が背景にあります。マスコミ掲載を実現するために効果的な題材の選び方・書き方と、一般読者への告知するための題材の選び方・書き方は、基本的には同じではありません。プレスリリースとは名ばかりで、一般読者受けを狙うあまり、マスコミ向けの情報提供の基本ルール(エチケット)を無視した書き方になってしまっては、マスコミに対して失礼ですし、マスコミに嫌われ記事掲載のチャンスを失いますので十分な注意が必要です。

プレスリリースの書き方・出し方も変わる

さて、プレスリリースのオープン化の流れは、企業の広報担当者にとっては、プレスリリースの書き方や公開の仕方などで、メディア新時代に乗っ取った新しいテクニックが必要になりつつあることを意味します。

広報担当者はこれまではマスコミに受けるようにタイトルや本文などを工夫してきましたが、これからは、一般読者へのアピールも頭の片隅に入れておいた方が良いでしょう。例えば、検索エンジンで狙ったキーワードで検索されやすいように見出しなどを工夫する、検索エンジン・RSS・ソーシャルブックマークなどでリリース見出しが表示された際にクリックを誘導しやすい見出しを工夫する、といったことなどが考えられます。また、ウェブへの掲載の方法についても、ブログなどで引用しやすいように(PDFだけでなく)HTMLフォーマットを準備する、ネットでの流通を促すためRSSフォーマットを準備する、といったことなどです。

つまり、マスメディアでの掲載を狙いながら、ネットでの露出や情報伝播を着実に促していくことが、プレスリリースの次世代型活用法となりつつあるのです。

今後プレスリリースはますますパワーアップし、面白くなるに違いありません。

(最終更新:2011年7月15日)


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